イベントの趣旨・コンセプト・魅力
多可町は京都、大阪、神戸まで、車でそれぞれ1時間半。気候は温暖で、豊かな自然に囲まれています。
播州百日どりやお米、有機野菜など自然豊かな土壌で育った付加価値の高い素材が多数あり、「農」のポテンシャルを秘めた地域です。
そんな多可町の有機JAS農家・チヨちゃんの野菜で農業インターンを開催! 写真レポートします。
チヨちゃんの野菜 岡野圭佑さん 岡野美代子さん
多可町で20年以上有機野菜を作り続ける有機JAS認定農家。自家採種を行い、約60種類の伝統野菜とイタリア野菜を栽培しています。
白菜部門で2022年「オーガニックエコフェスタ」金賞を受賞。通常の有機栽培白菜と比べ、約6倍の抗酸化作用があり、圧倒的な数値で日本一に輝きました。
高付加価値のついた農産品づくりのスペシャリストです。
▼白菜が日本一に https://raku-taka.com/article/chiyo_2022_01/
▼伝統野菜を復活 https://raku-taka.com/article/siromizuna2023/
参加者
Bさん
約50㏊の畑をされているBさん。
「農業は3年目。食糧難のリスクヘッジのため、自然農で野菜作りをしています。多可町は僕の出身地である長野県に似てるんです。景色や気候が近いのかもしれません」
農や栽培にまつわる話の最中、戦争や国際関係の複雑化によって「農薬が手に入りづらくなっている」と圭佑さん。
こうした状況はBさんもご存じだったようで ――
「栽培用の資材を投入しない畑作りを学ばないと、今後難しいのではないかと思って、参加させてもらったんです。せめて、家族で食べていくぐらいの野菜は、まかないたくて」
苗の植え替え
まずは苗の植え替えを行います。
品種は伝統野菜の「播州こぶ菜」。
苗植えの最中、Bさんに向けて、こんな投げかけがありました。
まず、美代子さん。
「有機栽培って、手間がかかる非効率な農法なんですよね。でも、味が濃くて、美味しくて、この土地ならではの野菜が育てられます。みんなの畑と状態が違ったり、収穫の時期がずれることが平気なら、有機はできる!」
圭佑さんが続けます。
「農業は収益がないとモチベーションが保てないんですよ。でもね、オーガニック(有機栽培)で、ふつうに美味しい野菜が作れたら、買ってくれる方はおられますよ。Bさんもチャレンジしてみては?」
顔をあげたBさんが、張りのある声で聞かせてくれました。
「販売は難しいかもですが(笑)ふだん、映像の仕事で機材やパソコンに囲まれているので、こうして自然に触れると生き返る気持ちがしますね! 楽しい」
稲刈り
インターンの後半は稲刈り。
チヨちゃんの野菜のお米はヒノヒカリ。水天宮の新嘗祭※に奉納されるそうです。
※新嘗祭:神様に、その年の実りを感謝する祭。新穀をお供えする。
「去年、電話があったんですよ」と圭佑さん。
「水天宮の宮司さんからね、『送っていただいた稲穂の箱、いま空けたのですが、稲の匂いがしました』って」
有機栽培される作物の特徴を、如実に感じさせる温かいエピソード ―― Bさんも感激した表情で、田んぼを眺めます。
「びっくりですよね。こんなに草が生えていて。これでも、稲が育つんですね。すごい……。自然農も体験したことがありますが、こんな風景、初めてです。なにより、稲穂の色がきれいですよね。たぶん、ふつう……こんなにきれいな色にならないですよ」
2023年10月31日 ―― 月末の太陽が、多可町の山並みに沈む刹那、ザっ……ざっ……ざッ……草間に稲穂を掴み、手刈りする音がこだまします。
▼SMAUT 多可町イベントページ
▼運営
㈱多可町地域商社RAKU
多可町の有機栽培野菜については買取販売を実施。兵庫県内でのマルシェ活動や販路拡大を通して農産品のPRを行っています。
空き家を通した移住定住支援や空き家の利活用なども行っています。
まずは知ってみる!やってみる!という方、下記、イベントページからお気軽にお問合せください。