まちたかフェス/軽トラ市 ~まちの駅/道の駅たかの賑わい

本日、レポートするのは「まちたかフェス」。まちの駅・たかで開催された催しです。

朝どれ野菜が並ぶ「軽トラ市」を中心に、焼餅やピザ、伝統野菜、多可町の竹やススキを使った工芸品、包丁やノミなどの金物など、際立つ品がズラリ。 

 およそ15店舗が軒を連ね、朝もはよから活気がありました。 

さっそく場内を歩くと、艶めくホウレンソウが100円、おでん向け大根は150円でぼってりぶりンぶリん……白菜にいたっては、大鍋を囲んでも食べきれなさそうな大玉が200円!


行きかう人の波から聞こえる「買過ぎてしまうなあ」という呟きも、高揚感を多分に含んでいます。

それにしても、農薬を使わない野菜を、これだけ立派に育てるとなると……難しいのでは? 

気になったので、年に数回、販売イベントに出店されるというブルーメンやまとの住人さんに伺いました。

「大変なことといえば、草取りですね。機械を使うにしても、頻繁に刈らないとダメなので。まあ、無農薬の野菜作りにしても、虫をつきにくくする方法もあるんですけどね」

農薬の代わりになるような、なにかでしょうか?

「ええ、焼酎と酢を混ぜ、そこに鷹の爪を浸けるんです。使うときは水で薄めてね、野菜にスプレーします。それも、雨が降ると流れてしまうけど(笑)」

こまめにスプレーをして、草を刈って……よい野菜は簡単にできないのですね。

「上手な人に畑仕事を教わりながら、ブルーメンのみんなでわいわいやってますよ。昨日は収穫した蕎麦を打ってね」と、蕎麦のお話に差し掛かった刹那、お隣の女性に話しかけられました。

「美味しかったのよー! いままで食べてたお蕎麦と……全然違った、香り。実は私、蕎麦はあんまり好きじゃなかった(笑)でも、昨日は感激しました」

紅はるかの焼き芋

蕎麦、そば、ソバ ―― 「今夜のメニューは決まりかなぁ」と夢見ていると、どこからかふわぁんと香ばしい匂いが……振り返ると、焼き芋屋さんです。

片側が焦げつかないよう、焼き石のうえで丁寧に転がされていたのは、糖度が高く、加熱するとしっとりした味わいに変化することから、あの安納芋と比べられる「紅はるか」。 

野菜売り場と同じ芋を焼いてるのか……?

「これね、向こう(売り場)の芋とは違うんですよ」と、答えてくださったのは売り場の方。「どちらも紅はるかだけど、焼き芋用は一度焼き上げ、さらに7日間ほど寝かせた熟成品」とも。

こうした手間をかけているからこそ、皮ごと割れば途端にジュワぁ……という音は聞こえないのですが! 金色の蜜が溢れるように見える、なんとまあ不思議な佳味。

そんな石焼の紅はるかを味わいたい方に朗報です。

来たる12月12日、ラベンダーパーク多可で開催予定の「多可・冬のホタル2020」で、石焼き芋が販売されるとか。
新鮮野菜も並ぶようなので、帰り道の両手、お土産で塞がるかもしれませんね。

2020/12/12
「多可・冬のホタル2020」
開催時間:17時~20時
公式HP:https://www.lavender-park.jp/2020/11/21/holding-winter-fireflies/

取材・ライティング:黒川直樹

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