【 写真展/多可町の森の人モデル 】種子哲雄さん

多可町の希少な植物を見守って

写真展「多可町の森の人」モデル

種子 哲雄さん

多可町の山々に登り、希少な植物を観察
ブログ:「野ウサギ銀次郎」(YAMAP内で連載)

 



長年、高等学校で化学を教えられた種子さん。

現在も講師を続けながら週に1、2度、多可町をはじめとした北播磨の山々に登り、希少種や季節の植物を撮影する、いわば「撮る山男」。

通算の登山回数は優に300回を超えるそうです。


 



「あまり知られていませんが、多可町の山には珍しい植物やコケがいろいろあります。八千代町の町花のササユリにしても、鹿に食べられてすっかり見かけなくなりましたが、この山でも鹿に食べられる心配のない場所にはびっしり生えますよ」


 

「この季節(10月初旬)、ここいらには人字草(じんじそう)が咲くんです。この季節(10月初旬)、ここいらには人字草(じんじそう)が咲くんです。
漢字の「人」の字によく似た花がつくんでそう呼ばれますが、同じ山でも神河町側になると、花の形が変わるんです。そちらは「大」の字にそっくりなので大文字草(だいもんじそう)。
大文字草は滝の水しぶきを浴びる場所に咲いて、人字草は水場からちょっと離れたところで育つ。何回も通っていると、このような特徴が分かって来ることも、山登りの楽しさですね」


 

ジンジソウ 撮影:種子哲雄


登山道の途中、すこしひらけた場所に、かぼちゃ~スイカ一玉ぐらいの穴が点在していました。

「『馬の足跡』と案内板にはかかれていますが、通常は『甌穴(おうけつ)』と呼ばれています。水流が渦巻き状になることによって、石が岩盤を回転しながら削ってできた真ん丸の穴です」

「ひとつの山に何度も登るのは、同じ場所、同じ植物でも、週ごと、月ごとによって違う様子が見られるから。それを楽しんでいるうちに、山通いが習慣になりました」


 

「小鳥がイタチやキツネなど小動物に捕えられた狩りの跡でしょう。羽が散らばっていますね」

ルリモンハナバチ 撮影:種子哲雄

「先月、岩座神(多可町加美区)で珍しい青色をしたハチを見つけました。調べてみますと『ルリモンハナバチ』(別名:ブルービー)という名です。ネットで『ルリモンハナバチ』と検索すると『幸せを呼ぶ青い蜂』という言葉が出てきます。
あなたも是非出会って『幸せ』をつかんでくださいね。絶対に捕えたりしないでください。代わりに撮ってください。お願いします」

取材・撮影:黒川直樹

種子さんのブログ:「野ウサギ銀次郎」YAMAP内で連載

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