【 写真展/多可町の森の人モデル 】小林 勇哉さん



加美区の森で暮らす小林勇哉さん。
ボブ・マーリーと誕生日が一緒で、レゲエの愛好家です。


 



そんな小林さん、建築業は未経験。
ただ「ものづくりは好きだし、得意だった」そうで、環境が気に入った多可町の森に家を建て始めたのは今年、2021年4月のことでした。


 



「働きながらだったので……仕事以外の時間はほぼ、ここで家を造る日々。どこにも行けず、作業自体もすごく大変でした。ひとまず完成させたのは、建て始めて半年ぐらいの頃ですね」

そもそも、どうしてセルフビルドしようと思ったのでしょう?

「しばらくカナダで暮らしていたことがあって、自分で家を造る人に会ったんです。そういうのってよくないですか? いつか造りたいと思うようになって」

だから壁の作りも「シダーシェイク」。
木の鱗のような風合いが、建物の存在感を際立たせるカナダ式の工法です。


 




施工で最も難しかったのは?と尋ねたところ、小林さんは「基礎です」と即答。

「素人ながら、ちゃんと直角を入れて作業するんですよ。でも、正方形にならない(笑)この家もちゃんと建っているように見えますが、曲がったり高さがまちまちなんです」


 




仕事の合間、どうにか時間を作り出し、慣れない建造を進める日々 ―― 
「しんどいときもありました」と小林さん。

それでも続けられたのって、なぜですか?と尋ねたところ、小林さんは「ちょっとした出来事があって」と教えてくれました。

「昨年の3月に、おじいちゃんが亡くなったんです。お葬式が終わって、ふらっとおじいちゃんの倉庫に入りました。そしたら、ぱーっと光が差したような感じで……その先に、これがあったんです」


 




「水準器です。おじいちゃん、石屋だったんですけど、使ってたんでしょうね。これがパッと目に入ったとき、『見つけた!』と思いました(笑)
家を建てるのがしんどいときもずっと使っていたし、ひょっとしたら……この水準器を使うために家を建てたのかなーと思うくらい、家づくりのパワーをもらえました」


 

取材・撮影:黒川直樹

小林勇哉さん

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