2022年8月21日(日)、奈良県大和郡山市の金魚スクエアで開催された「第27回 全国金魚すくい選手権大会」。一般の部、小・中学生の部、団体の部の3部門が開催されました。
多可町からは4人の子どもたち ―― 北播磨予選を勝ち抜いた「たつき君」「まさよし君」「たいち君」、さらに抽選の結果「れお君」が小・中学生の部に参戦。さらに親御さんやご兄弟など、総勢7名が1台の車に乗り合わせ、チーム多可町で大会に臨みました。
4人はもともと、ちいさな頃から遊んできた仲で、共通点は「魚好き」。多可町でも用水路でドジョウや水草を捕ったり、金魚の飼育の話をしたり、一緒に楽しんできたそうです。
「金魚すくいも、魚が好きという気持ちから始まっています」と教えてくれたのは、引率者の一人、アイさん。
それなら行きの車のなか、さぞかし金魚大会の話題で盛り上がったのでは?と尋ねると「まったく違う話をしてました(笑)」とのこと。
夏休みも後半、子どもたちには話したいことがたくさんあったんでしょうね!
それも……今日が本番? 暑い夏の始まりです!
練習から本番 ~小・中学生の部スタート
まずは受付を済ませ、練習場へ。
みんな、多可町えびすや本店で開催された「北播磨予選」以来の金魚すくいです。
「第27回 全国金魚すくい選手権大会 小・中学生の部」は午後からのスタート。
気づけば会場は熱気に包まれ、参加者145人がずらりと並びます。
試合は「ポイ」選びから。
丸形のプラスチックに和紙が張られたポイ、一枚づつ微妙に調子が違うため、破れにくいものを選ぶところから勝負が始まります。
入念に、1分間をじっくり使って選びます。
ポイを決めたら位置について……スタート!
3分間で何匹の金魚がすくえるかを競います。
水槽には、およそ1,000匹の金魚が泳ぎます。
ベテランさんが「速い! 今年の金魚は、いつなく元気や!」と苦笑いするほどの金魚、その勢い ―― 1匹すくうのも大仕事です。
さて、試合結果は……?
たいち君は惜しくも準決勝には進めませんでしたが、素早い金魚相手に健闘。
「来年も全国大会に出たい!」と気持ちをあらたにしていました。
北播磨大会のチャンピオン(小・中学生の部)・たつき君は準決勝まで進みました。
来年は中学生になりますが、まだまだ金魚熱は冷めやらぬようです。
「来年こそは決勝に進出して、10匹以上すくいたい」
多可町から出場した最年少、まさよし君(小学4年生)は準決勝で18匹をすくい、決勝進出。
「決勝では9匹しかすくえなかった。元気がいい金魚ばっかりだったし、緊張した」と振り返りましたが、堂々たるプレーぶりでした。
そして、れお君も見事! 決勝進出を果たしました。
「決勝では調子が出なかったから、すくった数は内緒(笑)でも、楽しかった。中学生になっても金魚すくいを続けて、来年も全国大会に挑戦したい」
4人に共通していたのは、「予選より難しかった」という感想。
大和郡山市で生まれた金魚たちは大きく、元気で速いため、すくいあげるのが難しかったり、すくう数を増やせず焦ることでポイが破けたりしてしまったようです。
たとえば、たつき君にしても、北播磨予選大会では29匹をすくって優勝しています。もしも同じだけすくえていたら、決勝でも上位に入る結果です。
こうした点からも、決勝大会の厳しさがわかります。
お土産は大和郡山の金魚
とはいえ「来年も挑戦する」と口を揃えた4人。頼もしいですね。
表彰式の最中、司会のタージンさんも「君たちが、一生懸命に金魚すくいながら、その場で成長する姿が見えるようでした!」と話されていました。
実際、引率された親御さんはどう感じられたのか ―― アイさんに伺いました。
「実は、全国大会の日程が、親の方の地域の活動日と重なっていて、予選に出た時点では、たとえ勝ち上がっても、本大会に出場させてあげられるかわからなかったんです。
結果的に、こうしてみんなで来られて、お土産にもらった数十匹の金魚、子どもたち同士で『どうやって育てる?』って盛り上がっていたり、帰ってくるときも明るい様子だったりで、出られてよかったです。夏の思い出になりました」
魚好きな多可町キッズ。
お土産にもらった大和郡山の金魚、おうちの金魚鉢で育てながら、一緒に大きくなるのかもしれません。
ちなみに、小・中学生の部で優勝したのは、地元奈良県の小学6年。大人顔負けの37匹をすくいました。
第27回 全国金魚すくい選手権大会記録
当日参加者:計 759人
個人戦(一般の部):278人
個人戦(小・中学生の部):145人
団体戦: 112チーム・336人
金魚すくいの記事一覧
【写真レポート】第4回北播磨金魚すくい選手権(えびすや多可町本店)