「多可町産の檜を使った建築」を掲げる太田工務店株式会社さん。
民家や店舗の設計、施工、古民家の改修・修繕、町内産檜の製材業(多可町桧屋)、さらには伝統工法の継承や若手の育成にも取り組まれています。
中学生時代から「大工になりたい」という強い思いがあった、代表取締役の太田亨さん。
20歳で多可町に移り住み、工務店を創業。
その後20数年の間に古民家再生、職人集団の立ち上げと伝統工法の継承、森林・木材関係の協議会の参加、移住者・大工としての経験を伝える講演、そして町内檜の製材・販売など業務を広げられてきました。
しかし、7年前に立ちあげた製材部門は採算が取れず、工務店の売り上げで補填してきたそうです。
太田さんに「それでも続ける理由」を尋ねたところ、こんなお話を聞かせてくれました。
「7年前、『多可町の檜を使って家を建てる』と決めたんです。製材業もその一環。うちでは町内の檜だけを挽くのですが、立ち上げから5年間は赤字続きでした。でも、一度決めたことです。続ける理由は、それが全て。決めたから、やめられません。これからも出来ることを探してやっていきます」
多可町産檜の写真フレーム
今回、「多可町で開催する」「多可町の森の人」の写真展です。
それなら……多可町産の檜で写真フレームを作りたい!ということで、太田工務店さんに相談しました。
すると、まさに二つ返事。
「作れるよ」と言っていただき、お願いすることになりました。
その数、100枚。
材の切り出しと下準備だけで、約4日間かけてくださったそうです。
取材の時点は、制作真っただ中。
会場にずらりと並ぶ多可町檜のフレーム ―― きっと壮観でしょう。
出会いが待ち遠しいです。
取材・撮影:黒川直樹
太田工務店株式会社
WEBサイト
倉庫・本社:中区門前337-1
事務所・店舗:加美区鳥羽226
TEL 0795-20-5434
FAX 0795-20-4143